……まさか逆ナンじゃねぇよな?


外見なんて至って平均的なこの俺を…?


いや、まさか……。










「タレ目……。」


「はっ!?」




…確かに俺はタレ目だが…………は??






頭の中がパニックになってきた。




彼女は俺から瞳を逸らさぬまま、ゆっくりと近寄ってくる。


綺麗な顔が迫ってきて、キスされると一瞬思った。








だが、俺は鼻をついた匂いの方に気を取られた。










「酒くさっ!!」










思えば、彼女はふらふらと歩いていたわけで。




瞳は潤んでいたんじゃなくて、とろんと座っていたわけで。