恋人たちにとって、大切なイベントの一つにクリスマスがある。






しかし、俺にとっては毎年大変な一日になるのだ。




女の子というのは基本的にそうなのかもしれないが、ヒメは特にイベント事が大好きだ。


クリスマスともなると、一ヶ月も前から準備を始める。





部屋の飾り付けの為に、折り紙で輪を繋げた物を作り出すのだ。




当日は、いつもより豪華なクリスマスディナーを作ってくれる。









そんなヒメを、俺は最高に可愛いと思っているのだが…………問題は、そこではないのだ。





パティシエ修業中という職業柄、クリスマス当日なんて「バカじゃねぇの!?」ってくらい忙しい。


まだ夜が明けきらない時間からド深夜まで。



日付がとっくに変わってしまってから俺は帰宅する。






もちろんヒメだって承知している…………承知していても、ワガママなオヒメサマはイライラが募ってくるらしい。










ヒメは、酒を飲みだすわけだ。










そして、俺が帰ってくると毎年ぐでんぐでんになったヒメが床に転がっているという光景に出会うのだった。















出来る事なら、俺だって一日中ヒメと一緒にいたい。




だけど、そうもいかないのが現実。