「皆元気にしてるか?」


「あぁ! もぉ皆元気過ぎて困ってるよ、なぁ?」


陸は裸足になって、テトラポットから海に足を放り出す。


「うん、皆も悠太に会いたがってたよ!! そうだ、今から皆呼んで遊ぶ!?」


「いいな! 弘人なんか絶対よろこ……」


「いや、いい」


悠太があまりに低い声で即答したのでぎょっとした。


「え……?」


「あ、いや久々に会ったんだし。今日の所は3人で遊ぼーぜっ」


いつもの笑顔で悠太が笑う。


「皆とは明日でもいいし」


「あ、そっか……そうだよね」


「今日は皆もう寝たかもしんねーしな!」


いや、さすがにそのフォローは無理があるだろう!
陸の超下手くそなフォローに苦笑いしつつ、何かが心に引っかかる。


―――何だろ、今の反応。


悠太は、昔から皆で集まってわいわい遊ぶのが大好きだったから、皆を呼んだら絶対に喜ぶと思っていたのに。


断られるなんて、選択肢は用意していなかった。