「うん……」


胸が騒ぐ。


「確か……ばあちゃん霊感とか強かったろ? だから、多分……いやあくまで俺の推測だけど……」


そうだ……悠太は、ばあちゃんと話していた。

あの時、私と陸ばかりがはしゃいでいて、ふたりの様子がおかしかった事を思い出す。

なんで……気が付かなかったんだろう。

真っ暗だった目の前に、一筋の光が見えた気がした。

鼓動がどんどん早くなる。足がじっとしていられない。


「陸、ばあちゃんの所行ってみよ!!」


「……おう」


言うや否や、シャッターが下りはじめた薄暗い商店街をふたりは走り出した。

微かに見える一筋の光を目指して。