商店街のはずれの郵便局が見えた。

真っ赤なポストの、ひとつしかない入り口に、エアメールを押し込んだ。

カコンッという金属音がして手紙が落ちていった。

肩で息をしながらポストを見つめる。


「間に合うはずないのに……」


涙がまた1粒、ぽろっと落ちた。

本当は知ってる……。

間に合うはずがないことも。

どんなに将来を描いても、そこに悠太がいないことも。

もう……二度とあの笑顔に逢えないことも。

全部知ってる。


「でも……諦めらんないよ……」