いつでも笑ってる。


写真の中の悠太は、私にいつでも笑いかけてくれる。

いつまでも元気なまま。

でも私の時間は進むのに、悠太の時間はもう進まない。


「高校生のまんま……か」


私も陸もどんどん大人になるのに。

悠太はいつまでも17歳のままなんだ。


「これからだったのに」


悠太の試合、もっと見たかった。

ゴール決めるところも、喜ぶところも。

また仲間に囲まれて、くしゃくしゃにして笑う顔が見たい。


「事故なんかで死ぬなよ、ばか」


大粒の涙がぼたぼたと写真の悠太の上に落ちた。