朝日が海に当たってキラキラと反射していた。

今日も暑くなることを予感させるように、セミが元気に鳴いている。

私の少し後ろを悠太が自転車を押しながら歩いていた。


その距離、約2メートル。

悠太がわざとゆっくり歩いているのは、私が怒ってると思っているのかもしれない。


帰り道、今のところふたりは一言も喋っていない。

何を話したらいいか分からないし、どんな顔をして振り向いたらいいのかも分からなかった。