「大丈夫か?」


悠太が慌てて言った。

冷たい腕……。顔が火照るのを感じた。

波が穏やかな音を立てる。


「無理……」


「え!? 足でもひねった?」



大丈夫じゃない。

……全然大丈夫じゃない。

さっきの言葉が耳の奥で何度もリピートされて、胸が苦しくて、息がうまくできなくて……。




「好き」




「……え?」


もうダメだ。これ以上隠せない。