「あ、いや、ほら、私も陸も大学生になったら、この町出るし……もしかしたら、悠太と頻繁に遊べるかもーって」


足元の砂を無駄に掘りながら慌てて言った。

背中を嫌な汗が流れる。

変な風に聞こえちゃったかな……。

出来上がった砂の山を見つめながら、悠太が真顔で言った。




「志津が……毎週会いに来てくれるんなら、戻って来ようかな」




――え?

それって……どういう意味……? 
私と、陸。
じゃなくて私だけ……?