気にもしてないといった声を繕って答えた。


「別にっ、それより悠太は大学どうするの?」


言った後に、愚問だった事に気が付く。


……大学行くわけないじゃん。


「なんでもない……いまの忘れて」


悠太と私の住んでる世界の違いに気が付いて、ため息が出た。

悠太はだいぶ高くなった砂の山にトンネルを掘りながらためらいがちに言った。


「……俺さ、来年日本に帰って来てJリーグでやらないかって言われてるんだ」


「え……」


「何チームからか、誘いがあってさ。最初は海外でやりたいって思ってたから断ろうとしてたんだけど……」


「何で!? 帰って来てよ!!」


思わず声を荒げてしまいはっとする。



これじゃあまるで……。