「え!?陸って将来の夢とかあるの!?」


悠太のその言葉に耳を疑った。

陸は私と一緒だと思っていたから。

何の夢もなくてとりあえず大学でも行くかー、みたいな適当な感じだと思っていた。

私が勝手に、一緒だって思ってただけなんだ。


「お、知らんかった?」


悠太が可笑しそうに聞き返した。

なんだか私だけ入っていけない世界がまたひとつ出来てしまった。


「し、知らないっ!陸のくせに、生意気だな」


何も考えてないと思ってたのに、陸いつのまに……。

先を越されてしまった焦燥感にかられた。


「……陸の夢、聞きたくないの?」


悠太が意地悪く笑う。