国語のノートじゃないって分かったとうことは……陸はつまり……日記を読んだ……?


いやいやいや!でも確か最初の方のページには普通の日記が書いてあったはず。


日記帳を前に頭の中で葛藤を繰り広げていると、私に陸が決定的な言葉を投げかけた。



「てかお前、悠太の事すきなの?」



最低だ。


こいつ全部読みやがった。


体中の血がすーっと引いて冷たくなる。


逆に頭の中は沸騰しそうなほどに熱い。


耳の奥がドクンドクンと低い音を立てていた。


部屋の隅に置いてあった金属バットを握り締める。


陸の口を封じなければ、皆に言いふらされてからかわれるのがオチだ。



「ん?志津?」


手段は選んでいられない。

バットを持った手が怒りで震える。



「……死ねーっ!!!!!!!」


「えーっ!?」



怒り狂った私を見て、驚いた陸は悲鳴を上げ、靴も履かずに外に逃げ出した。