考え込む私をよそに、陸は何も気付いてないみたいで、「うっせー!」と悠太に絡んでいた。

そういえば、ばあちゃんに対しても変な態度取っていたっけ。

クラスの子達に会うのも拒絶されたし。


眉間にしわを寄せて考える。


何かある。絶対、何かが……。



「志津、お前すっげー変な顔してんぞ」


陸が自分の家の“本”の看板にぶら下がって不思議そうに私を見ていた。


「……!」


やば。と我に返る。

いつの間にか家の前まで来てたんだ。