足早に階段を駆け下りると、踊り場の影に制服姿の陸が立っていた。


「ぉわっ」


驚いて言葉にならない声を発した。


「恥ずかしい奴」


踊り場の窓から夕日が差し込み、陸の顔を赤く染めている。