教室に入ると、
「また遅刻かよー」という笑い声が起きる。
教室にいるほとんどが、小学校の頃から毎日見ている代わり映えしないメンツだ。
空席が目立つ教室で、私は迷う事なく、窓側の真ん中の席に座った。
ここが定位置。
大好きな場所だ。
当り前の様に、陸は通路を挟んで隣の席に座る。
「志津、おはよう」
前に座っていた槙野梢子(まきのしょうこ)が爽やかに笑った。
この教室に居る誰よりも、梢子は頭がいい。
梢子は、東京の国立大学医学部を目指している。
私や陸が例え手を伸ばしても決して届かない。
肉眼で捉えるのも困難なほど遙か彼方にあるような、超難関大学だ。
そのうえ、梢子は超美人。セミロングの真っ黒な髪がよく似合う。
「おはよう、梢子。今日も相変わらず絶好調に可愛いねぇ」
「そ、そんな事ないよ」
顔を真っ赤にして照れる梢子が可愛くて、いつもつい、いじめたくなってしまう。
更に攻撃しようかと企んでいると、すかさず邪魔が入った。
「また遅刻かよー」という笑い声が起きる。
教室にいるほとんどが、小学校の頃から毎日見ている代わり映えしないメンツだ。
空席が目立つ教室で、私は迷う事なく、窓側の真ん中の席に座った。
ここが定位置。
大好きな場所だ。
当り前の様に、陸は通路を挟んで隣の席に座る。
「志津、おはよう」
前に座っていた槙野梢子(まきのしょうこ)が爽やかに笑った。
この教室に居る誰よりも、梢子は頭がいい。
梢子は、東京の国立大学医学部を目指している。
私や陸が例え手を伸ばしても決して届かない。
肉眼で捉えるのも困難なほど遙か彼方にあるような、超難関大学だ。
そのうえ、梢子は超美人。セミロングの真っ黒な髪がよく似合う。
「おはよう、梢子。今日も相変わらず絶好調に可愛いねぇ」
「そ、そんな事ないよ」
顔を真っ赤にして照れる梢子が可愛くて、いつもつい、いじめたくなってしまう。
更に攻撃しようかと企んでいると、すかさず邪魔が入った。