ばあちゃんの喜ぶ顔が見たくて駆け寄る。


「見て見て! じゃーん!」


悠太を指さす。


「いいよ、志津……」

と悠太が困った顔をした。


振り向いたばあちゃんの目が丸くなる。


「びっくりした!? びっくりしたでしょー!?」


「ばあちゃん、驚いて倒れんなよ!」


いつも腰を曲げているばあちゃんの背筋が一瞬ピンとした。


「帰って……来てたのかい?」


「まあね」


無表情な悠太がぶっきらぼうに答える。


「いつ……?」


「今日だよ」