僕の名は「ブラン」
この街では唯一の木こりだ。
木こりと言うとなんだかダサいような響きになってしまうが、
要は木材を必要としている人たちに必要な分だけ材木を調達したり、それを加工したりしている。
主に家の土台や家具などの材料、暖炉などに焚べる「燃料」として使われる木なんかも用意しているので
意外と需要はあったりする。
街で唯一の、ともなれば、依頼は全て僕に来るわけなので忙しい時はとてつもなく忙しかったりする。
しかし、今日はあまり時期的にもあまり依頼があるわけでもないので、
のんび〜りと少ない仕事をこなしてくることにする。
今日は焚火用の薪を集めにいつもの山に入っていく。
鬱蒼と生い茂る草木を掻き分け、自然にできた空洞を通り抜け、山の奥の奥の方へと足を踏み入れていくと
先程までの「文明」が嘘のように外界とはかけ離れた自然に囲まれた世界が広がっている。
人間たちに開拓されることなく、自然が色濃く広がるココは僕のお気に入りの場所の一つだったりする。
こんな山奥までわざわざ苦労して足を踏み込んでくる物好きなんてきっと僕くらいのものだろう。
あまり人付き合いの上手くない僕にとって、この自然が職場みたいな木こりという職業は
天職といってもいいだろう。
一度山奥に入ってしまえば俗世とは切り離された自分だけの世界が広がっているのだから。
人はいない、自然は溢れている。
こんな理想的な環境が揃っているココはとても晴れやかで気持ちが良い。
そんな風に思いを馳せながら、手頃な木をコンコンと切っては持ち運びやすい大きさに切り揃え、
束ねては一ヶ所に集め、また木を切りに行く。
このルーティンを何往復しただろうか、陽が頭上に天高く昇り切る頃には今日の「ノルマ」を確保し終える。
「よし」
そう言うと、少々遅めの休憩を取ることにした。
今日はあまり足を踏み入れたことのない場所へと踏み入って見ることにした。
いわゆる「探検」というやつだ。
いつもの場所というのも嫌いじゃないが、たまに、こう、新天地を開拓してみたくなったりするのである。
草木がもっさりと生えに生えた森を通り抜け、チョロチョロとか細く流れる小川を飛び越え、
長く伸びきって地面まで垂れ下がるツタの群生に隠されるようにぽっかりと開いた洞窟を抜けると
目の前には何十年も昔に放棄されたであろう一軒の廃屋が姿を現した。
洋風な外観でまさに「古城」というに相応しい荘厳な佇まいで、
この建物が現役だった頃は自然に溢れる大パノラマでさぞ素敵な景観が楽しめる
贅沢な邸宅だったのだろうと想像に難しくない。
前々から遠目にこの建物の存在は知っていた。
いつか訪れてみたいなと思っていたので今日はその念願が叶った形だ。
ところどころボロボロではあるが、休憩を取ったり、探検するにはいい場所だ。
流石にこんな遠くまで来ることはないだろうが、子供たちの大好きな「秘密基地」なんてことにももってこいの良物件だと思う。
そんな天然の要塞と化したこの建物の中へと胸を高鳴らせながら、僕はいよいよ内部へと足を踏み入れることにした。
ところどころ、崩れ落ちた天井からは眩しいくらいの陽光が射し込み、建物の内部を照らす。
ツタが壁を伝い、伸びていたり、地面から
この街では唯一の木こりだ。
木こりと言うとなんだかダサいような響きになってしまうが、
要は木材を必要としている人たちに必要な分だけ材木を調達したり、それを加工したりしている。
主に家の土台や家具などの材料、暖炉などに焚べる「燃料」として使われる木なんかも用意しているので
意外と需要はあったりする。
街で唯一の、ともなれば、依頼は全て僕に来るわけなので忙しい時はとてつもなく忙しかったりする。
しかし、今日はあまり時期的にもあまり依頼があるわけでもないので、
のんび〜りと少ない仕事をこなしてくることにする。
今日は焚火用の薪を集めにいつもの山に入っていく。
鬱蒼と生い茂る草木を掻き分け、自然にできた空洞を通り抜け、山の奥の奥の方へと足を踏み入れていくと
先程までの「文明」が嘘のように外界とはかけ離れた自然に囲まれた世界が広がっている。
人間たちに開拓されることなく、自然が色濃く広がるココは僕のお気に入りの場所の一つだったりする。
こんな山奥までわざわざ苦労して足を踏み込んでくる物好きなんてきっと僕くらいのものだろう。
あまり人付き合いの上手くない僕にとって、この自然が職場みたいな木こりという職業は
天職といってもいいだろう。
一度山奥に入ってしまえば俗世とは切り離された自分だけの世界が広がっているのだから。
人はいない、自然は溢れている。
こんな理想的な環境が揃っているココはとても晴れやかで気持ちが良い。
そんな風に思いを馳せながら、手頃な木をコンコンと切っては持ち運びやすい大きさに切り揃え、
束ねては一ヶ所に集め、また木を切りに行く。
このルーティンを何往復しただろうか、陽が頭上に天高く昇り切る頃には今日の「ノルマ」を確保し終える。
「よし」
そう言うと、少々遅めの休憩を取ることにした。
今日はあまり足を踏み入れたことのない場所へと踏み入って見ることにした。
いわゆる「探検」というやつだ。
いつもの場所というのも嫌いじゃないが、たまに、こう、新天地を開拓してみたくなったりするのである。
草木がもっさりと生えに生えた森を通り抜け、チョロチョロとか細く流れる小川を飛び越え、
長く伸びきって地面まで垂れ下がるツタの群生に隠されるようにぽっかりと開いた洞窟を抜けると
目の前には何十年も昔に放棄されたであろう一軒の廃屋が姿を現した。
洋風な外観でまさに「古城」というに相応しい荘厳な佇まいで、
この建物が現役だった頃は自然に溢れる大パノラマでさぞ素敵な景観が楽しめる
贅沢な邸宅だったのだろうと想像に難しくない。
前々から遠目にこの建物の存在は知っていた。
いつか訪れてみたいなと思っていたので今日はその念願が叶った形だ。
ところどころボロボロではあるが、休憩を取ったり、探検するにはいい場所だ。
流石にこんな遠くまで来ることはないだろうが、子供たちの大好きな「秘密基地」なんてことにももってこいの良物件だと思う。
そんな天然の要塞と化したこの建物の中へと胸を高鳴らせながら、僕はいよいよ内部へと足を踏み入れることにした。
ところどころ、崩れ落ちた天井からは眩しいくらいの陽光が射し込み、建物の内部を照らす。
ツタが壁を伝い、伸びていたり、地面から



