「梱包は、あなたというショップの品格を最後に決める儀式である」と書かれている。真理子は、新品の緩衝材を用意し、万年筆を傷つけないよう優しく包んだ。さらに、母が大切にしていた端切れの中から、一番美しい小花柄の布を選び、小箱を包むリボン代わりにした。
そして最後の一仕上げに、彼女は小さなメッセージカードを添えた。
『このペンは、嬉しい時には軽やかに、悲しい時には共に寄り添うように文字を書いてくれました。あなたの物語が、世界を照らすものになりますように』
郵便局へ向かう道すがら、真理子は、母の遺品という「重り」を抱えて歩いていた昨日までの自分とは、足取りが全く違うことに気づいた。
窓口で小包を預けた時、彼女は心の中で呟いた。
(お母さん、いってらっしゃい。あなたのペンは、これから新しい冒険を始めるみたいよ)
数日後、真理子のアカウントに「評価」が届いた。
そこには、万年筆を握り、真新しい原稿用紙に向かっていると思われる若者の感謝の言葉が、溢れんばかりに綴られていた。最高ランクの評価と共に届いたそのレビューは、真理子にとって、どんな勲章よりも誇らしいものだった。
夕暮れ時。真理子は実家の居間に座り、再びスマートフォンを開いた。
画面には、先ほど完了した取引の売上金が反映されている。手数料と送料を引いたその金額は、ただの数字以上の重みを持っていた。
そして最後の一仕上げに、彼女は小さなメッセージカードを添えた。
『このペンは、嬉しい時には軽やかに、悲しい時には共に寄り添うように文字を書いてくれました。あなたの物語が、世界を照らすものになりますように』
郵便局へ向かう道すがら、真理子は、母の遺品という「重り」を抱えて歩いていた昨日までの自分とは、足取りが全く違うことに気づいた。
窓口で小包を預けた時、彼女は心の中で呟いた。
(お母さん、いってらっしゃい。あなたのペンは、これから新しい冒険を始めるみたいよ)
数日後、真理子のアカウントに「評価」が届いた。
そこには、万年筆を握り、真新しい原稿用紙に向かっていると思われる若者の感謝の言葉が、溢れんばかりに綴られていた。最高ランクの評価と共に届いたそのレビューは、真理子にとって、どんな勲章よりも誇らしいものだった。
夕暮れ時。真理子は実家の居間に座り、再びスマートフォンを開いた。
画面には、先ほど完了した取引の売上金が反映されている。手数料と送料を引いたその金額は、ただの数字以上の重みを持っていた。



