17歳、2人だけの正解を探す

「正解」ってなんだろう。と私は思う。
 広辞苑的な意味合いで言えば2つある。
 1つ目は「正しく理解し、解釈すること。また、正しい正解や答え」という意味。
 2つ目は「結果として適切あるいは最良であると思われること、選択」という意味。
 でも私が知りたかったり、考えたい「正解」はこの2つにはあてはまらないように思う。
 だけどこの世界には、これが世間の普通であり、模範解答ですとそう世間で、社会で決められている「正解」で溢れている。
 そして同時に、分かりやすい「正解」を求めたがっているように思う。
 例えばそれが友達や恋人だとか、あるいはいじめの被害者と救済者だとか、分かりやすくラベリングをされている。
 それがまるで私には、でテストの丸付けのようだと思う。
 だけど私は知っている。
 この世界は、そんな単純で簡単な言葉で括ってはいけないということを。
 
ー☆ー

 快晴で暖かい日差しが差す屋上に私達は今日もいた。
 屋上には穏やかな風が吹いていた。
 私には幼い頃から超能力がある。超能力があるせいで、コントロールしていても「心の声」がどうしても聞こえてしまう。幼い頃から「心の声」の悪意に晒されてきた。
 だから、人間は嫌いだし信じられない。そう思っていた私にとって、屋上は唯一、絶対的に独りになれる場所だった。
 今の私はどうだろう。少なくとも、昴と一緒に屋上で過ごすことが嫌ではない、と思う。
 人間は嫌いだし信じられないと思うのは変わっていない。だけど、昴はどうだろう。
 ふと、昴にとってのここはどうなんだろうと私は思った。
 高野昴。人より飛び抜けた観察眼、観察力、洞察力を持つが故に、周囲から気味悪がられることもあった。その為昴自身の意思で孤独を選んだ人。
 私から見た昴はどうなんだろう。
 昴から見た私はどうなんだろう。
 周囲から見た私達の関係はどうなんだろう。
 世間から用意されたラベルなどいらない。欲しくない。
 「普通」という枠組み、「正しい関係」という形で嵌められたくない。そんなもの、何の意味も持たない。
 だから私達は誰にも邪魔をされないこの屋上で今日も話す。
 教科書にも載っていない私達の、17歳の私達2人だけの「正解」を探すために。