これにて、恋を卒業します。

朝の光が差し込む部屋で、不気味に歪む天井の模様を見つめる。
身体が鉛のように重くてうまく起き上がることができない。

「おはよう、この世界」

届くはずのないところへ語りかけてみた。

片思いって、どんな気持ちなんだろう。
ふと、そんな疑問が頭をよぎる。

そんなのこれまでの人生で理解したことなんてなかった。
全ての恋が実っていた私の世界に、失恋なんて言葉は存在するはずがなかったのだ。

でも。
寝起きで細くなった目を大きく見開いて、窓の外を眺める。
山の奥から、朝日が少しずつ顔を覗かせていた。

机の上の進路希望調査用紙が目に入った。

私は生まれて初めて、自分の思い通りにならないものがあることを知った。

今日こそ決めなくちゃいけない。
「もう、これで終わりにする」