別れのテンプレート

試合にはかかさず行っていたし、練習の邪魔にならないように差し入れを持っていった日もあった。


普段から明るくて人気者の玲也だけど、サッカーをしている時は真剣でもっとかっこよくて、何よりもすごく眩しかった。


私が玲也を好きになったのは、高一の冬。


その日の放課後はたまたまグラウンドを通る用事があり、何気なくサッカー部の練習風景に視線を向けた時だった。


玲也の蹴った鋭いボールがネットを揺らし、試合終了のホイッスルが鳴った。


先輩らしき人たちに頭を撫でられたりもみくちゃにされたりしながら眩しく笑う玲也を、気づいたら私は足を止めて眺めていた。


なんてかっこいいのだろうと思った。


他にも玲也のファンはたくさんいて、サッカー部の練習を見ていた女子たちがきゃあきゃあと騒いでいたけど、何も音が聞こえなかった。


玲也のボールが私に当たったわけでもないのに、体に衝撃が走ったかのようにしびれてしばらくその場を動けなかった。



「危ない!」



そんなぼうっとしていた私の頭に響いたのは、誰かの叫び声だった。