別れのテンプレート

打っては消してを繰り返した後、やっと送った一文が“明日、一緒に帰れる?”だった。


千咲は、メールが無理ならせめて電話でもいいんじゃないかと言ってきた。


それでも、電話をするくらいならと私は直接会うことを決めた。



「…わ、懐かしい」



メッセージアプリを閉じて、写真フォルダを開く。


そしてスクロールしていき、玲也と一番最初に撮ったツーショットを見て思わず声を漏らす。


そこには、照れくさそうにはにかみながらピースする私と、カメラを掲げながら眩しく笑うユニフォーム姿の玲也が写っていた。


これは付き合って一週間くらいの時に行った、玲也のサッカーの試合会場で撮った写真だ。


玲也は幼い頃からサッカーをやっていて、一年生なのにスタメンに選ばれるほどの才能の持ち主。


この日も玲也のシュートのおかげで逆転勝ちをおさめ、真っ先に私の元へ駆けつけてくれた玲也と撮った最初のツーショットだった。


二年生に上がり、玲也はキャプテンとして部を引っ張っていく存在となった。