俺の名は優(ゆう)
検査結果を待つ間、沙羅は他愛ない話をずっとしている。
彼女が話すときはいつもニコニコ笑顔。
見ているこっちまで笑顔にさせてくれる。
そんな彼女は幼馴染。
昔っから人懐っこくて暴れん坊でおよそ「女の子」ってイメージがなかった。
いつも外で遊びまわっては泥だらけ。
男勝りで語尾が「ボクっ子」。
いざというときには頼りになる、良き「相棒」だ。
ごめん訂正。
俺の大好きな人、だ。
いつからだろう、彼女を「女性」として意識しだしたのは。
きっと彼女が入院し出した頃だと思う。
あんなにいつも気丈で力強かった彼女が重い病気になって入院して…
相変わらず元気ではあったけど、時々、空気が抜けたようにシュンと落ち込んだり、絶望したりしている姿を見るようになった。
死ぬかもしれない、そんな底知れない恐怖と常に隣り合わせだったのだから当然だ。
むしろそんな状態で俺は元気には振舞えない。
沙羅は強いなって思った。
そして同時に、支えてあげたいなって思うようになった。
それから毎日お見舞いにいった。
雨の日も風の日も雪の日も…
彼女を寂しがらせるなんてできるはずがない。
お見舞いくらいしかできなかったけど、それで少しでも彼女の気持ちが楽になったらいいなぁって思った。
沙羅はどう思ってるんだろうな?
恥ずかしくて聞くことはできないが。
そんな彼女もあれから何年も経って今や『JK』
女子高生なのだ。
小さい頃は半袖短パン姿がデフォルメだったので、彼女の女子高生の制服姿なんて新鮮すぎた。
初めて彼女のその姿を見たときは「かわいい」が脳内を支配した。
許されるなら抱き着いてしまいたいくらいだった。
彼女が大きくなれたのは奇跡に近かったと思う。
本当ならあの頃に…
命の灯を消してしまっていてもおかしくはなかったから。
だからこそ、彼女のことを大切にしたいと思うし、支えたいと思う。
お見舞いしかできなかったあの頃とちがって、今は物理的に支えてあげることができるのだ。
全力で力になっていこうと思っている。
そんな彼女は今日は定期検査。
再発しないかどうかの検査らしい。
あれから何年も経っているのに検査はしなければならないという。
大変だなって思う。
それでも彼女は嫌がりもせず、毎年、しっかり検査を受けている。
えらいなって思う。
沙羅はああ見えて結構律儀だ。
そのうえ、義理堅い。
おまけに可愛い。
完璧だ。
そんな彼女を眺めるため、俺も検査に付き添った。
何ができるわけでもないけれど、
ただ、傍にいるだけでも、彼女の支えになればいいなぁと漠然と思ったからついてきた。
あとは…彼女をずっと見ていたい。
これはおまけだ。
決して最優先事項ではない。
そんなわけで今は一日という長丁場の検査を一通り終えて彼女とともに病室で検査結果を待っているところだ。
窓からは夕暮れを拝むことができ、とても幻想的で綺麗だった。
沙羅と共に眺めるとどちらも競り負けていない美しさ。
いや、沙羅の方が美人さんかな?
そんな風にボーっと彼女を眺めながら考えに耽っているとふいにあまり聞きなれない変な声が外から聞こえてきた……
検査結果を待つ間、沙羅は他愛ない話をずっとしている。
彼女が話すときはいつもニコニコ笑顔。
見ているこっちまで笑顔にさせてくれる。
そんな彼女は幼馴染。
昔っから人懐っこくて暴れん坊でおよそ「女の子」ってイメージがなかった。
いつも外で遊びまわっては泥だらけ。
男勝りで語尾が「ボクっ子」。
いざというときには頼りになる、良き「相棒」だ。
ごめん訂正。
俺の大好きな人、だ。
いつからだろう、彼女を「女性」として意識しだしたのは。
きっと彼女が入院し出した頃だと思う。
あんなにいつも気丈で力強かった彼女が重い病気になって入院して…
相変わらず元気ではあったけど、時々、空気が抜けたようにシュンと落ち込んだり、絶望したりしている姿を見るようになった。
死ぬかもしれない、そんな底知れない恐怖と常に隣り合わせだったのだから当然だ。
むしろそんな状態で俺は元気には振舞えない。
沙羅は強いなって思った。
そして同時に、支えてあげたいなって思うようになった。
それから毎日お見舞いにいった。
雨の日も風の日も雪の日も…
彼女を寂しがらせるなんてできるはずがない。
お見舞いくらいしかできなかったけど、それで少しでも彼女の気持ちが楽になったらいいなぁって思った。
沙羅はどう思ってるんだろうな?
恥ずかしくて聞くことはできないが。
そんな彼女もあれから何年も経って今や『JK』
女子高生なのだ。
小さい頃は半袖短パン姿がデフォルメだったので、彼女の女子高生の制服姿なんて新鮮すぎた。
初めて彼女のその姿を見たときは「かわいい」が脳内を支配した。
許されるなら抱き着いてしまいたいくらいだった。
彼女が大きくなれたのは奇跡に近かったと思う。
本当ならあの頃に…
命の灯を消してしまっていてもおかしくはなかったから。
だからこそ、彼女のことを大切にしたいと思うし、支えたいと思う。
お見舞いしかできなかったあの頃とちがって、今は物理的に支えてあげることができるのだ。
全力で力になっていこうと思っている。
そんな彼女は今日は定期検査。
再発しないかどうかの検査らしい。
あれから何年も経っているのに検査はしなければならないという。
大変だなって思う。
それでも彼女は嫌がりもせず、毎年、しっかり検査を受けている。
えらいなって思う。
沙羅はああ見えて結構律儀だ。
そのうえ、義理堅い。
おまけに可愛い。
完璧だ。
そんな彼女を眺めるため、俺も検査に付き添った。
何ができるわけでもないけれど、
ただ、傍にいるだけでも、彼女の支えになればいいなぁと漠然と思ったからついてきた。
あとは…彼女をずっと見ていたい。
これはおまけだ。
決して最優先事項ではない。
そんなわけで今は一日という長丁場の検査を一通り終えて彼女とともに病室で検査結果を待っているところだ。
窓からは夕暮れを拝むことができ、とても幻想的で綺麗だった。
沙羅と共に眺めるとどちらも競り負けていない美しさ。
いや、沙羅の方が美人さんかな?
そんな風にボーっと彼女を眺めながら考えに耽っているとふいにあまり聞きなれない変な声が外から聞こえてきた……



