「……アタシも聞いてもいい?」
アタシは躊躇いがちによろずに尋ねた。
よろずの着物はボロボロの継ぎ接ぎだらけで、決して裕福な暮らしではないことはわかっていた。
彼は躊躇う様子もなく話し出した。
「オレは両親の顔を覚えてねぇんだ。オレは物心ついたときには、今はもうないけど海明神社っていう、この里の向こうの山奥にあった神社に引き取られてたんだ。そこの神主はオレのことを大事に育ててくれた。
「……でもある日、オレが外から帰ってきたときに、その神社とオレを育ててくれた神主も一緒に、盗賊の奴らが火をつけて燃やしちまってたんだ。……なんでそんなことしたのかわからねぇ。ただの腹いせかもしれねぇ。でも、その頃のオレはなにもできねぇで、ただ逃げるしかなくて、それでここに来たんだ。
「そんで、誰にも使われてねぇ空き家を森の奥に見つけて、今住んでんだ。情けねぇだろ……? ここに来てオレはずっと独りだったんだ」
よろずは話す間、ずっと無表情だった。
ただ最後に少しだけ苦笑いしただけだった……。
アタシは首を横に振った。
「情けなくなんかないよ! ずっと独りで頑張ってすごいよ! 剣術だってできるし……。アタシなんかより、全然可愛い顔してるのに……」
その言葉によろずは目を見開いた。
「かわっ——?」
「う、うん! すごく可愛い顔してるよ!」
アタシは褒めたつもりでそう言った。
でも……。
「なに言ってんだ? オレは男だ!」
よろずは顔を赤くしながら、なんだか怒ってるみたいだった……。
「え? なんで? なんか……? と、とにかくごめん!」
アタシは急いであたふたと謝った。
アタシは躊躇いがちによろずに尋ねた。
よろずの着物はボロボロの継ぎ接ぎだらけで、決して裕福な暮らしではないことはわかっていた。
彼は躊躇う様子もなく話し出した。
「オレは両親の顔を覚えてねぇんだ。オレは物心ついたときには、今はもうないけど海明神社っていう、この里の向こうの山奥にあった神社に引き取られてたんだ。そこの神主はオレのことを大事に育ててくれた。
「……でもある日、オレが外から帰ってきたときに、その神社とオレを育ててくれた神主も一緒に、盗賊の奴らが火をつけて燃やしちまってたんだ。……なんでそんなことしたのかわからねぇ。ただの腹いせかもしれねぇ。でも、その頃のオレはなにもできねぇで、ただ逃げるしかなくて、それでここに来たんだ。
「そんで、誰にも使われてねぇ空き家を森の奥に見つけて、今住んでんだ。情けねぇだろ……? ここに来てオレはずっと独りだったんだ」
よろずは話す間、ずっと無表情だった。
ただ最後に少しだけ苦笑いしただけだった……。
アタシは首を横に振った。
「情けなくなんかないよ! ずっと独りで頑張ってすごいよ! 剣術だってできるし……。アタシなんかより、全然可愛い顔してるのに……」
その言葉によろずは目を見開いた。
「かわっ——?」
「う、うん! すごく可愛い顔してるよ!」
アタシは褒めたつもりでそう言った。
でも……。
「なに言ってんだ? オレは男だ!」
よろずは顔を赤くしながら、なんだか怒ってるみたいだった……。
「え? なんで? なんか……? と、とにかくごめん!」
アタシは急いであたふたと謝った。

