——ガッ!
鈍い音がして、来華の両手から刀が弾き飛ばされていた。
二本の刀が虚しく地に落ちる。
桜在は悲しげに刀を下ろすと、光我の方に目を向けた。
「無理に信じろとは言わない……。でも、アイツの姿を見てくれ……」
来華はその場に固まったまま桜在を見上げると、その視線の先に目をやった。
光我はよろずの方へ力なく笑いかけると、震える両手で刀を自分に向けたまま口を開いた。
「……よろず……オレはもう……手遅れなんだ……」
——そう言い終わった途端、勢いよく刀を自らの腹に突き立てる。
「光我!」
よろずは影利の横にくずおれる彼のそばに、慌ててしゃがみ込んだ。
「オイ! 光我! しっかりしろ! ——っなんでこんなこと……」
やるせなさに顔を歪ませるよろずに、光我は苦しそうに目を向ける。
もう風は消え、彼は元の姿に戻っている。
「……よろ……ず……お前は……オレみてぇな化け物に……なる……な……」
そう言い終わると、光我は最後の力を振り絞り、影利の方へ身体を向けた。
「……にぃちゃん……」
そうつぶやいたっ切り、光我の呼吸はどんどん弱まっていき、その身体はそのまま動くことはなかった。
「…………光我」

