ことばにおとをー君の死を、僕の最高傑作の燃料にー

血に濡れたフルート。
消えゆく音。
茜色に染まる川を、雲が泳ぐ。
夕陽に潜む影を吹き飛ばすほどの、君のまばゆい笑顔。
夜を輝かせるほどの、君の覚悟。
迫る夜は、もう怖くない。
震える体を支える、君の気高い心。
固まっていく、僕の心。

銀に映る私の顔。
音の先の姿を見抜く、あなたの澄んだ瞳。
世界の煌めきを、真実を映す、あなたの瞳。
瞳から心を通して紡がれた、気高い言葉。
温もりに満ちた、あなたの横顔。
あなたと交わした、最後の笑顔。

僕と出会わなければ、君はもっと安らかに生きることができたのだろうか。

ずっと感じていた、澄んだ音の中に混じる悲しげな音の余韻。

もっと早く気づいていたら、もっと早く自分と向き合っていたら、君との時間にたくさんの花束を添えられたのだろうか。

思い出の煌めきが強いほど後悔の刃が研ぎ澄まされて、体を今にも貫こうとしてくる。

血塗られたフルートを、君の笑顔を、僕は生涯忘れない。