晩御飯に出されたハンバーグを箸で切り分けながら、今日は本当に大変な一日だったなあってしみじみ思う。
水のなかから意識が引き上げられた時、私は知らない女性と握手をしていた。おまけにその場所は学校ではなくみたこともない場所で、私はえっなに、なに、ってかなり慌てふためいてしまった。女性は私と同じくらい困惑していたように思う。気が動転した私に、今の私がいる場所や私に聞いたとされる現在の状況、自分自身の名前、年齢まで全て説明してくれた。聞くところによると同い年らしかった。名前は、凪。なんやかんや彼女と私は友達になり、気分良く家に帰宅すると今度はお母さんに泣かれた。心配したじゃないか。どこに行ってたんだい。白石先生から電話があったのはもう随分前のことだよ? 路花、お願いだからもうこんな事二度としないでおくれ。玄関で、静かに涙を流しながらそんな風に言われたものだから、私は悪くないにせよ何だか凄く罪悪感が湧き上がってきた。ごめんね、ごめんねって何度も謝った。お母さんの、丸くなったちいさな背中は、更にちいさくなり震えていた。
結果、お母さんは私のことを許してくれた。もう二度としないと約束してからはいつものお母さんの笑顔が戻り、それからは普段はみれないワイドショーをお菓子を食べながら二人でみた。日が暮れ始めると、少し早いけど晩御飯にしようと私の大好きなハンバーグを作ってくれた。トマトとソースの酸味と旨味が、口のなかで肉汁と一緒に混じり合う。私は今、何度もほっぺが落ちそうになりながら幸せの絶頂にいた。
「路花」
うーん美味しい!と声をあげていた時、ふいにお母さんに呼ばれた。「ん、なに?」と振り向くと、お母さんは薄っすらと湯気をあげ続けているハンバーグのお皿に箸を置いた。
「明日のことなんだけどね、学校はお休みにさせてもらおうか。ほら、立て続けに今日みたいなことがあってもいけないしね。お母さんも少し様子をみたいんだ。いいかい?」
「私は全然いいよ。え、っていうか待って待って、それってさ明日もお母さんと一緒に昼間からテレビとか見れるって事? 最高じゃん!」
「そうだねえ。日記にも書いて皆に教えておいてやってくれるかい?」
お母さんはそれだけ言うとよっこらせと膝に手を当て席を立った。半分以上残っていたハンバーグのお皿を下げながら、「日記のことは頼んだよ」と台所に消えていった。
水のなかから意識が引き上げられた時、私は知らない女性と握手をしていた。おまけにその場所は学校ではなくみたこともない場所で、私はえっなに、なに、ってかなり慌てふためいてしまった。女性は私と同じくらい困惑していたように思う。気が動転した私に、今の私がいる場所や私に聞いたとされる現在の状況、自分自身の名前、年齢まで全て説明してくれた。聞くところによると同い年らしかった。名前は、凪。なんやかんや彼女と私は友達になり、気分良く家に帰宅すると今度はお母さんに泣かれた。心配したじゃないか。どこに行ってたんだい。白石先生から電話があったのはもう随分前のことだよ? 路花、お願いだからもうこんな事二度としないでおくれ。玄関で、静かに涙を流しながらそんな風に言われたものだから、私は悪くないにせよ何だか凄く罪悪感が湧き上がってきた。ごめんね、ごめんねって何度も謝った。お母さんの、丸くなったちいさな背中は、更にちいさくなり震えていた。
結果、お母さんは私のことを許してくれた。もう二度としないと約束してからはいつものお母さんの笑顔が戻り、それからは普段はみれないワイドショーをお菓子を食べながら二人でみた。日が暮れ始めると、少し早いけど晩御飯にしようと私の大好きなハンバーグを作ってくれた。トマトとソースの酸味と旨味が、口のなかで肉汁と一緒に混じり合う。私は今、何度もほっぺが落ちそうになりながら幸せの絶頂にいた。
「路花」
うーん美味しい!と声をあげていた時、ふいにお母さんに呼ばれた。「ん、なに?」と振り向くと、お母さんは薄っすらと湯気をあげ続けているハンバーグのお皿に箸を置いた。
「明日のことなんだけどね、学校はお休みにさせてもらおうか。ほら、立て続けに今日みたいなことがあってもいけないしね。お母さんも少し様子をみたいんだ。いいかい?」
「私は全然いいよ。え、っていうか待って待って、それってさ明日もお母さんと一緒に昼間からテレビとか見れるって事? 最高じゃん!」
「そうだねえ。日記にも書いて皆に教えておいてやってくれるかい?」
お母さんはそれだけ言うとよっこらせと膝に手を当て席を立った。半分以上残っていたハンバーグのお皿を下げながら、「日記のことは頼んだよ」と台所に消えていった。
