放課後のジントニック、美術室の魔法

久しぶりに三人で会った。
待ち合わせ場所は、昔よく行っていた駅前のファストフード店。
高校生の頃は、放課後になると当たり前みたいに三人でここへ来ていた。
ポテトを取り合って。
くだらないことで笑って。
時には、どうでもいいことで喧嘩して。
あの頃は、それがずっと続くものだと思っていた。
「遅い!」
大輝が店に入ってきた、すると夏海は腕を組んで大輝を睨んだ。
「まだ待ち合わせの時間から五分しか経ってないだろ」
大輝がそう言うと、夏海は呆れたようにため息をついた。
「五分もよ。航平なんてもうとっくに来てるんだから」
「俺はたまたまだよ」
「はいはい」
夏海はそう言って、空いていた椅子に座った。
俺は二人を見ながら笑った。
「二人は、昔から何も変わってないな」
「航平に言われたくないんだけど」
夏海がすぐに言い返してきた。
「そうか?」
「そうよ」
大輝はそんな会話を聞いて笑った。
そんな二人を見ていると、高校生だった頃のことを思い出す。
あの頃は、三人でいることが当たり前だった。
俺が結衣さんに会いに行く日も。
大輝と夏海が俺のことを心配してくれた日も。
何かあれば、いつも三人でいた。
それから時間が経って、俺たちはそれぞれ別の道を歩いている。
それでも、こうして集まれば、昔と何も変わらない。
「そういや航平」
大輝がポテトをつまみながら、俺を見る。