「そう、佐倉先生っていう、美術部の顧問の先生。髪をきっちり結んで、生徒たちの前で真面目に佇んでる姿が、どうしても頭から離れなくなっちゃってさ……。でも、相手は大人だし、学校の先生だし、グラウンドから見上げてるだけの高校生の俺じゃ、まともに話すきっかけすら掴めないだろ? だから、大輝に『あの先生が忘れられない』って相談したんだ」」
「大輝にそんな相談してたの!?」
「うん。でも最初はあいつも『諦めろって』って呆れてたんだよ。……だけど、相談した数週間後くらいかな。大輝からいきなり、信じられないくらいの勢いで着信があってさ。『今、あの先生が隣町の路地裏にあるバーに入っていくのをたまたま見かけた! チャンスだぞ!』って、速攻で教えてくれたんだ」
「ええっ!? 大輝、そんなファインプレーしてたわけ!?」
「そうなんだよ。大輝のその連絡がなかったら、俺は今でもグラウンドから見上げてるだけで終わってた。……だけど、教えてもらったはいいけど、高校生のジャージ姿じゃ当然バーなんて入れないし、お酒も飲めないだろ? だから……大学生のフリをして『お酒が弱くてノンアルしか飲めない下戸の大学生』っていう嘘の言い訳を用意して、毎週金曜日にそのバーに通い始めたんだよ」
夏海は頭を抱え、しばらく言葉にならないといった様子で自販機の前をうろうろと往復した。それから、限界を迎えたように叫んだ。
「あんた……学校で一目惚れした他校の女教師に近づくために、大輝の緊急速報を頼りにして、大学生のフリしてバーに通い詰めてたの!? どんだけ無茶苦茶な背伸びしてんのよ!」
「仕方ないだろ、本当に好きになっちゃったんだから! 嘘をつくのは本当に苦しいし、いつバレるか分からなくて毎回心臓が爆発しそうだけど……でも、そうでもしなきゃ、あの人の隣に座ることすらできなかったんだ。……服のことが全然わかんない俺のために、大輝がセレクトショップに連れてってくれて、少ない軍資金の中で大学生っぽく見える方法を一緒に考えてくれてたんだよ」
俺がこれまでの内情をすべて明かすと、夏海はじわじわとその顔に、新しい怒りと呆れ、そして驚きが混ざった複雑な表情を浮かべた。
「大輝にそんな相談してたの!?」
「うん。でも最初はあいつも『諦めろって』って呆れてたんだよ。……だけど、相談した数週間後くらいかな。大輝からいきなり、信じられないくらいの勢いで着信があってさ。『今、あの先生が隣町の路地裏にあるバーに入っていくのをたまたま見かけた! チャンスだぞ!』って、速攻で教えてくれたんだ」
「ええっ!? 大輝、そんなファインプレーしてたわけ!?」
「そうなんだよ。大輝のその連絡がなかったら、俺は今でもグラウンドから見上げてるだけで終わってた。……だけど、教えてもらったはいいけど、高校生のジャージ姿じゃ当然バーなんて入れないし、お酒も飲めないだろ? だから……大学生のフリをして『お酒が弱くてノンアルしか飲めない下戸の大学生』っていう嘘の言い訳を用意して、毎週金曜日にそのバーに通い始めたんだよ」
夏海は頭を抱え、しばらく言葉にならないといった様子で自販機の前をうろうろと往復した。それから、限界を迎えたように叫んだ。
「あんた……学校で一目惚れした他校の女教師に近づくために、大輝の緊急速報を頼りにして、大学生のフリしてバーに通い詰めてたの!? どんだけ無茶苦茶な背伸びしてんのよ!」
「仕方ないだろ、本当に好きになっちゃったんだから! 嘘をつくのは本当に苦しいし、いつバレるか分からなくて毎回心臓が爆発しそうだけど……でも、そうでもしなきゃ、あの人の隣に座ることすらできなかったんだ。……服のことが全然わかんない俺のために、大輝がセレクトショップに連れてってくれて、少ない軍資金の中で大学生っぽく見える方法を一緒に考えてくれてたんだよ」
俺がこれまでの内情をすべて明かすと、夏海はじわじわとその顔に、新しい怒りと呆れ、そして驚きが混ざった複雑な表情を浮かべた。


