そこに写っていたのは、サクの大きなメイビーのパーカーを着て、長い袖口から少しだけ手を覗かせながら、恥ずかしそうに、でも心の底から嬉しそうに笑っている「私」の姿だった。
いつもはサクの身体の内側から、教室の窓の外を眺めることしかできなかった。
だけど今、私の足はしっかりとアスファルトを踏みしめていて、隣には大好きな友達がいて、これから一緒に海へ向かおうとしている。サクがくれた優しい嘘のおかげで、私は今、間違いなくこの世界の主人公になれていた。
「よし、じゃあまずは弁天橋を渡って島に渡るか。アキ、なんか食いたいものとかある?江ノ島といえば、たこせんべいとかしらす丼だけど」
駿がスマホをポケットにしまいながら、私たちの少し前を歩き出す。
「たこせんべい!ノートのメモで、そういうのがあるって見たことあるけど、本物は見たことないな」
「じゃあ、決まりですね!」
めいさんが私の腕をギュッと抱きしめるようにして、歩調を早めた。
「島に渡ったら、まずは大きなたこせんべいを買いましょう!あとは、江ノ島エスカーっていう長いエスカレーターに乗って上まで行くと、すっごく綺麗な景色が見れるんですよ!」
「エスカー……?階段じゃなくて、エスカレーターなんだね」
「そうなんです。楽しちゃいましょ!」
他愛のない会話を交えながら、私たちは江ノ島へと続く一本の大きな橋、弁天橋へと差し掛かった。
橋の上に出た瞬間、遮るもののない圧倒的な開放感とともに、強い潮風が私たちの髪を大きく揺らした。左右を見渡せば、きらきらと光る広大な青い海。そして正面には、緑豊かな江の島が、手の届きそうな近さでどっしりと佇んでいる。
「冷たっ…でも気持ちいい…!」
風に吹かれ思わず目を細めると、サクのパーカーから、またふわりと彼の匂いが立ち上がった。
まるで、サクが私の隣を歩いて、「ほら、楽しんでこいよ」とぶっきらぼうに笑いながら、背中を押してくれているような気がした。
「アキ先輩、風すごいですね!飛ばされちゃいそうです!」
いつもはサクの身体の内側から、教室の窓の外を眺めることしかできなかった。
だけど今、私の足はしっかりとアスファルトを踏みしめていて、隣には大好きな友達がいて、これから一緒に海へ向かおうとしている。サクがくれた優しい嘘のおかげで、私は今、間違いなくこの世界の主人公になれていた。
「よし、じゃあまずは弁天橋を渡って島に渡るか。アキ、なんか食いたいものとかある?江ノ島といえば、たこせんべいとかしらす丼だけど」
駿がスマホをポケットにしまいながら、私たちの少し前を歩き出す。
「たこせんべい!ノートのメモで、そういうのがあるって見たことあるけど、本物は見たことないな」
「じゃあ、決まりですね!」
めいさんが私の腕をギュッと抱きしめるようにして、歩調を早めた。
「島に渡ったら、まずは大きなたこせんべいを買いましょう!あとは、江ノ島エスカーっていう長いエスカレーターに乗って上まで行くと、すっごく綺麗な景色が見れるんですよ!」
「エスカー……?階段じゃなくて、エスカレーターなんだね」
「そうなんです。楽しちゃいましょ!」
他愛のない会話を交えながら、私たちは江ノ島へと続く一本の大きな橋、弁天橋へと差し掛かった。
橋の上に出た瞬間、遮るもののない圧倒的な開放感とともに、強い潮風が私たちの髪を大きく揺らした。左右を見渡せば、きらきらと光る広大な青い海。そして正面には、緑豊かな江の島が、手の届きそうな近さでどっしりと佇んでいる。
「冷たっ…でも気持ちいい…!」
風に吹かれ思わず目を細めると、サクのパーカーから、またふわりと彼の匂いが立ち上がった。
まるで、サクが私の隣を歩いて、「ほら、楽しんでこいよ」とぶっきらぼうに笑いながら、背中を押してくれているような気がした。
「アキ先輩、風すごいですね!飛ばされちゃいそうです!」

