駿もこんな感じで見惚れていた。それもそのはずで、見上げれば、遮るもののない空と、微風に揺れる木々の葉が僕らの視界を埋めていた。
体を洗い、髪を洗う。ふわりとアキがここに行った次の日の朝に嗅いだ僕の髪の匂いと同じ香りが鼻をスッと入ってきた。やっぱりここにアキも来たのだなと思った。
温かい湯に身を委ねると、凝り固まった心と体が、じんわりと解きほぐされていくのが分かった。
ふと駿を見てみると顔が気持ちよさを物語っていた。ここには無理矢理つれてきたけど、つれてきてよかったなぁ。と思った。
「ここからしばらく動けないな…」
「だな。僕もちょうど同じこと言おうとした」
並んで温泉に浸かりながら、他愛のない話をした。宿題がどのくらい終わってるのか、とか。文化祭何やりたいだとか、いつもの普通の会話。駿は優しいのか、やっぱり今日の僕の擬似デートとかいう奇行については聞いてこなかった。
「よし、そろそろ行くか」
「え、のぼせた?」
「いや、まだまだ全然平気。いくのはあれだよ」
そう言って駿はサウナ室を指差した。
「サウナとか初めて入るかも」
駿の後ろをついていき、サウナ室へ。熱せられた石にアロマ水が注がれた瞬間、ジュワッと音と共に強烈な熱気と爽やかな香りが室内に広がった。
スタッフが大きなうちわで熱波を送り出すと、「熱いな」「そーだな」と顔を見合わせて笑ってしまった。限界まで汗をかいた後、冷たい水風呂に思いっきり浸かり、そのまま外気浴へ。
ひんやりとした山の風が肌を撫でた。ベンチに腰を深くかけ、空を見上げていると、頭の中が驚くほどクリアになっていた。
「なぁ…今、俺完全にととのってるわ」
サウナといえば『ととのう』と言う単語。それがなんなのか今までわからなかったけど、今になってわかった気がした。
「僕も…これはととのったわ」
湯上がり、僕らは囲炉裏にあるお食事処に足を運んだ。香ばしい炭火の香りに包まれながら、冷たい飲みのもで乾杯する。
「明日からの部活頑張れそうだな」
「そうだな」
そう言ってから「あのさ」と駿にしておかなければいけないお願いをする。
「近場でも良いから。夏休み中にアキとどこか行ってきてくれないか?」
「わかった。任せろ」
そう言って笑った。それに対して僕は「お土産よろしくな」と図々しくも笑ってそう返事をした。
体を洗い、髪を洗う。ふわりとアキがここに行った次の日の朝に嗅いだ僕の髪の匂いと同じ香りが鼻をスッと入ってきた。やっぱりここにアキも来たのだなと思った。
温かい湯に身を委ねると、凝り固まった心と体が、じんわりと解きほぐされていくのが分かった。
ふと駿を見てみると顔が気持ちよさを物語っていた。ここには無理矢理つれてきたけど、つれてきてよかったなぁ。と思った。
「ここからしばらく動けないな…」
「だな。僕もちょうど同じこと言おうとした」
並んで温泉に浸かりながら、他愛のない話をした。宿題がどのくらい終わってるのか、とか。文化祭何やりたいだとか、いつもの普通の会話。駿は優しいのか、やっぱり今日の僕の擬似デートとかいう奇行については聞いてこなかった。
「よし、そろそろ行くか」
「え、のぼせた?」
「いや、まだまだ全然平気。いくのはあれだよ」
そう言って駿はサウナ室を指差した。
「サウナとか初めて入るかも」
駿の後ろをついていき、サウナ室へ。熱せられた石にアロマ水が注がれた瞬間、ジュワッと音と共に強烈な熱気と爽やかな香りが室内に広がった。
スタッフが大きなうちわで熱波を送り出すと、「熱いな」「そーだな」と顔を見合わせて笑ってしまった。限界まで汗をかいた後、冷たい水風呂に思いっきり浸かり、そのまま外気浴へ。
ひんやりとした山の風が肌を撫でた。ベンチに腰を深くかけ、空を見上げていると、頭の中が驚くほどクリアになっていた。
「なぁ…今、俺完全にととのってるわ」
サウナといえば『ととのう』と言う単語。それがなんなのか今までわからなかったけど、今になってわかった気がした。
「僕も…これはととのったわ」
湯上がり、僕らは囲炉裏にあるお食事処に足を運んだ。香ばしい炭火の香りに包まれながら、冷たい飲みのもで乾杯する。
「明日からの部活頑張れそうだな」
「そうだな」
そう言ってから「あのさ」と駿にしておかなければいけないお願いをする。
「近場でも良いから。夏休み中にアキとどこか行ってきてくれないか?」
「わかった。任せろ」
そう言って笑った。それに対して僕は「お土産よろしくな」と図々しくも笑ってそう返事をした。

