ウツシアイ

その時、駿からアキのこと色々聞いた。色々と言っても好きなものとかそう言う奴だから安心して。
今までありがとうな。』

今までのお礼のために書いたものが、なんかお別れみたいになって嫌だったので、『これからもよろしく。』と付け足した。
彼女のことについて知れて嬉しかったのか、寝る準備ができた後も少しだけ柄にもない勉強をしてしまった。

『六月二十九日』
日記を見て驚いた。彼が駿に私のことを聞いた?何を?気になって仕方がなかった。今日は月曜日。早速学校に行って聞くとする。
「おはよう、駿」
「おー今日はアキか。おはよう」
いつも通り漫画を読んでいた駿は本を人差し指を挟んで閉じて、私に挨拶をして、再び本を開き、漫画の続きを読もうとしていた。私はその手を止めて、「あのさ」と話しかけた。
「日記に私のこと聞いたって書いてあったんだけど、サクに何話したの?」
「あー、大した話はしてないよ。アキが意外と運動音痴だってことと、努力家ってことを少し話しただけだよ。あ、あと本が好きってことかな」
「本当にそれだけ?」
運動音痴なのは自覚があったし、いずれバレることだったけど…。私のこの気持ちは駿には話してないから余計なことなんて話すことなんてないのだけど、少しだけドキドキした。
「本当にそれだけだよ。あとは、出かけた時の写真とか見せたりしただけ」
「そっか…。じゃあ、今度はサクのことなんか教えてよ。私だけ不公平じゃん」
彼のことを知るチャンスだと思った。いつも日記では彼のことを全てを知る事はできないから。
「じゃあ、放課後、勉強会だな」
「勉強会…」
勉強会なんて今までした事がなかった。だから、私としてはその言葉を知っているだけだった。
「都合悪いか?」
私がぼーっとしているからか、伺うようにそう聞いてきた。
「いや、した事ないなって思っただけ」
「あ、そうか。アキとはした事なかったな。サクとはよくテスト前にしてたからやったことある気でいたわ。やめとくか?」
「やってみたい!勉強会!」
思わず、大きな声でそう返事をしてしまった。すると、サクと仲がいいであろうクラスメイトが話しかけてきた。
「なになに、サクが勉強会すんの?めずらし。俺らも混ぜてよ」