「よし、それじゃ朝礼はじめるぞー」
鶴の一声でみんな席に着く。
若くて美形な顔立ちのまっつんは言うまでもなく女子生徒に人気。
さらに授業もわかりやすくて面白いし、校則違反もある程度は見逃してくれるユルさから男子生徒にも人気。
そしてフランクで親しみやすい性格なのに謙虚な一面もあるから、きっと教員同士でもうまくやっていて世渡り上手。
つまり全校生徒の味方、みんなのアイドル的存在。
そんなまっつんが担任になったわたしたちのクラスは超ラッキー。
そのおかげかクラスみんな仲が良いし、成績もわりと好調な子が多い。
もれなくわたしもその一人。
まあ、わたしは別にまっつんが好きとかそういうんじゃない。
ただ単に親を安心させたいし、まっつんだけじゃなくて他の先生にも迷惑掛けたくないし、そもそも勉強を頑張ることは損にならないし。
だから目が合うと胸が高鳴るのも声がクリアに鼓膜を震わせるのもぜんぶ、まっつん特有の人を惹き込む特殊能力のせい。

