「はあ……」
誕生日なのに朝から憂鬱だ。
ヘアアイロンで巻けなかったわたしのミディアムヘアは、右側だけ外はねのくせ毛でいびつな方向へはねている。
やだなあ。
今日くらい外見は可愛くしたかった。
目の前にイケメンがいるのにそれと比べられるわたしの身になってよ。
ママめ。人の気も知らないで「時間を気にする余裕がなかったのよ~」なんてため息ついちゃって。
ため息つきたいのはこっちだっつーの!
そんなイライラを抱えたまま迎えたお昼休み。
いつも一緒に過ごす友だちグループで机を寄せて昼ごはんを食べる。
「はい、じゃあ今日の主役、ヨリちゃん!17歳の抱負をどーぞ!」
じゃん、とお箸をマイクみたいに短く持って差し出す友だち。
「んー、カレシ作る!」
「それ去年も言ってなかった?」
「うるさーい」
あははははっ、と笑い声が湧く。
「てかさ、このメンツ今だれもカレシいないじゃん。放課後みんな空いてるよね?ヨリちゃんの生誕祭しよ!」
「いいねいいね!ぱーっとカラオケでもいっちゃう?」
「あっ、もちろんあたしたちの奢りだから!主役はヨリちゃんだし!」
「わーい賛成~!」

