穢れた龍神と生贄の花嫁

「しょ、翔澪様!?」
「ここには水夜を虐げる者は誰もいない。水夜は安心していいんだ。もう怖くないぞ」
「……ありがとうございます」

(翔澪様に抱きしめられていると安心する。それに、自分がどこまでも清められていくようだわ)

 水夜は驚くほどの至福を感じ、そっと目を閉じ、すぐに目を開けて翔澪を見上げる。水夜が頬を赤らめ嬉しそうに微笑むと、翔澪は満足そうな顔をして水夜の体を抱きしめたまま横になった。

「えっ?」
「まだ起きるには少し早い。もう少し寝よう」

(えっ、このまま?えっ!?)

 昨夜寝る時には後ろから抱きしめられていた。それだけでも緊張していたのに、今は真正面から抱きしめられている。

 どうしたものかと思っていると、頭上から小さな寝息が聞こえて来た。翔澪はすぐ寝てしまったらしい。水夜はフフッと小さく微笑むと、目を閉じる。緊張して寝れないと思ったが、いつの間にか夢の中へ旅立っていった。