穢れた龍神と生贄の花嫁

 そう言って、水夜を抱きしめたまま頭をぐりぐりと水夜にこすりつける。

(神様だから瞬間移動ができるのね、すごいわ。それにしても翔澪様は神様なのに、これじゃまるで犬のように思えてしまう)

「翔澪様、あの、くすぐったいです」

 水夜が照れくさそうにそう言うと、翔澪は慌てて顔をあげた。

「すまない、嫌だったか?」
「翔澪様にされて嫌なことなどありません!ただ、くすぐったかっただけです」

 フフッと水夜がはにかむように微笑むと、翔澪はほんのりと頬を染めて嬉しそうに笑った。

「ああ、そうだ。湯が沸いたから風呂に入って来るといい。最低限のものだけだが、風呂で必要そうなものは置いておいた」
「ありがとうございます!」

 そう言ってから、水夜はハッとする。

「神様より先にお風呂に入るなんて罰当たりなのでは!?翔澪様、お先に入ってください」
「俺は風呂に入らずとも綺麗にできる、神だからな。……だが、水夜が入った方がいいと言うのであれば、入ろうか。そうだな、せっかくだから一緒に入るか?」
「なっ!?」