眩しさから逃げるようにそっと瞳を閉じると、賑やかで元気な子どもたちの歓声が耳に飛び込んできた。
太陽の熱をたっぷりと吸い込んだ青々とした草木の匂い、夏の緑の香りを孕んだぬるい風が、ふたりの頬を優しく撫でて通り抜けていく。
『回れ、回れ〜!』
カキン、と乾いたバットの打球音が青空に響き渡った直後、いっそう弾けたような子どもたちの声援が、昼下がりの公園をいっぱいに満たした。
小さな手足を必死にバタつかせながら、砂煙を上げてベースを踏みしめる子どもたち。
あの日、私はいつもこの木漏れ日の差すベンチにぽつんと座って、彼らの無邪気な姿をぼんやりと眺めていた。
そして時折、子どもたちに混ざって汗だくになりながら夢中で野球をしていた公平と、ふと視線がぶつかることがあった。
目が合うと、公平は少年みたいに誇らしげな顔をして、グンと力強く腕を前に突き出し、大きなピースサインを作ってみせた。
無邪気に八重歯をのぞかせて、眩しそうに、そして太陽みたいに弾ける笑顔で笑っていた公平。
目を閉じれば、6年前のあの夏の光景が、まるで昨日のことのように鮮やかに脳裏に蘇ってくる。
隣に座る今の公平から漂う微かな大人の香りと、記憶の中の彼の笑顔が重なり合い、私の胸をぎゅっと締め付けた。


