全てがキミだった


私は綾にゆさゆさと揺り動かされて目をこすり、ゆっくりと体を起こした。

いつの間にか全開に開けられていたカーテンの隙間から、容赦なく直射日光が部屋の中に差し込んでくる。

ギラギラとした眩しさに目を細めながら綾を見ると、彼女はすでにおしゃれなよそ行きの服に身を包み、仁王立ちで腰に手を当てていた。

「……ん、おはよ」

呆然としたまま上半身を起こし、ぐーっと背筋を伸ばしてあくびを噛み殺す。

「……いま、何時?」
「もう12時。いつまで寝てんの? ほら、早く着替えて準備して!」
「えっ……なんで?」
「いいから! ほら、今日の服どれにするの?」

綾は私の問いには答えず、箪笥の引き出しを片っ端から開けては「これ? それともこれ?」と、ありとあらゆる洋服を引っぱり出し始めた。

断る隙も与えられないまま、半ば強引に着替えさせられ、メイクを施され、綾に腕を引っ張られるようにして連れ出された場所。

着いたのは、6年前に卒業した、あの懐かしい私たちの母校だった。