朱雀の宮の反乱が鎮圧され、宮廷に再び平穏が戻ったある日のこと。
暁と小夜は、皇帝との接見の場に臨んでいた。
荘厳な紫宸殿の奥、玉座に座る皇帝の前に、二人は並んで深く平伏する。暁の側には、今回の戦いで大活躍した北辰と黒曜、そして傷の癒えた椿が控えている。
「――暁。そして、小夜よ。面を上げよ」
皇帝の重々しい声が響く。顔を上げた暁の瞳には堂々たる威厳が満ちていた。その隣で、小夜もまた気品溢れるいで立ちで、暁の隣に寄り添っている。
皇帝は満足そうに深く頷いた。
「煉の暴挙を止め、四神の調和を取り戻したお前たちの功績は大きい。……第四皇子玄武の宮・暁よ。お前と、その隣にいる玄武の巫女・小夜との婚姻を、ここに正式に許可する」
「ありがたき幸せに存じます、皇帝陛下」
暁の凛とした声が響き渡る。
その瞬間、背後にいた北辰が大粒の涙を流して鼻をすすり始める。
黒曜に「北辰様、皇帝陛下の御前ですよ。お静かに」と呆れ顔で小突かれていた。
椿もまた、嬉しそうに目を細めて小夜を見つめている。
接見が終わり、寝所で愛を紡いだ後、小夜は誰もいない北の御殿の美しい庭園を眺めていた。
山寺から奉公へ来て兄様に再会できただけでも奇跡だった。まさか自分が玄武の巫女として次期皇帝の正妃になるなんて、今でも信じられない。
「眠れないのか?」
暁は小夜を後ろから愛おしそうに抱きしめた。
「はい。胸がいっぱいで……」
「やっと、お前を俺の本当の正妃だと、この国のすべてに宣言できたな、小夜」
「はい、暁様……。私、ずっと夢を見ているみたいです」
小夜が振り返り、暁の胸に嬉しそうに顔を埋めると、暁はその愛らしい唇に甘い口づけを落とした。
「もう、お前を誰にも奪わせない。一瞬たりとも離さない。……生涯をかけて、俺のすべてでお前を愛し抜くよ、小夜」
小夜の胸元には玄武の刻印。そこには、二人が身も心も一つになったあの日の、消えない愛の記憶だけが確かに息づいている。
ふと空を見上げれば暁の星が、二人の未来を明るく照らしていた。
終わり
暁と小夜は、皇帝との接見の場に臨んでいた。
荘厳な紫宸殿の奥、玉座に座る皇帝の前に、二人は並んで深く平伏する。暁の側には、今回の戦いで大活躍した北辰と黒曜、そして傷の癒えた椿が控えている。
「――暁。そして、小夜よ。面を上げよ」
皇帝の重々しい声が響く。顔を上げた暁の瞳には堂々たる威厳が満ちていた。その隣で、小夜もまた気品溢れるいで立ちで、暁の隣に寄り添っている。
皇帝は満足そうに深く頷いた。
「煉の暴挙を止め、四神の調和を取り戻したお前たちの功績は大きい。……第四皇子玄武の宮・暁よ。お前と、その隣にいる玄武の巫女・小夜との婚姻を、ここに正式に許可する」
「ありがたき幸せに存じます、皇帝陛下」
暁の凛とした声が響き渡る。
その瞬間、背後にいた北辰が大粒の涙を流して鼻をすすり始める。
黒曜に「北辰様、皇帝陛下の御前ですよ。お静かに」と呆れ顔で小突かれていた。
椿もまた、嬉しそうに目を細めて小夜を見つめている。
接見が終わり、寝所で愛を紡いだ後、小夜は誰もいない北の御殿の美しい庭園を眺めていた。
山寺から奉公へ来て兄様に再会できただけでも奇跡だった。まさか自分が玄武の巫女として次期皇帝の正妃になるなんて、今でも信じられない。
「眠れないのか?」
暁は小夜を後ろから愛おしそうに抱きしめた。
「はい。胸がいっぱいで……」
「やっと、お前を俺の本当の正妃だと、この国のすべてに宣言できたな、小夜」
「はい、暁様……。私、ずっと夢を見ているみたいです」
小夜が振り返り、暁の胸に嬉しそうに顔を埋めると、暁はその愛らしい唇に甘い口づけを落とした。
「もう、お前を誰にも奪わせない。一瞬たりとも離さない。……生涯をかけて、俺のすべてでお前を愛し抜くよ、小夜」
小夜の胸元には玄武の刻印。そこには、二人が身も心も一つになったあの日の、消えない愛の記憶だけが確かに息づいている。
ふと空を見上げれば暁の星が、二人の未来を明るく照らしていた。
終わり

