木漏れ日の中の光

 それでも自分の顔を擦り続け、自分がここにいるのか確かめないと自分じゃいられなかった。

 何分間か続けていると、ガラッとドアが開く音が聞こえた。

 顔を上げると、そこには息を切らした翔月がいた。

「……翔月?」

 なぜ、翔月が……

 学校ではあまり関わらないのに。

「はぁはぁ……ここにいたの。探したんだよ」

 膝に手をついて、胸を押さえていた。

「翔月、大丈夫?」

 私の声に反応して、翔月は駆け寄った。

「大丈夫? って私が聞く質問! 詩!」

 縮こまっていた私の腕を引っ張り、翔月は私を抱きしめた。

「……なんでここにいるの?」

「……詩の友達、鈴子ちゃんから頼まれたの」

 翔月は私のところに来たのは、鈴子に教えてもらったのか。

 でも、なんで?

 鈴子がなんで翔月のこと知ってるの。

「鈴子ちゃんが私の教室に来たの」

 二十分前

「翔月さん。いらっしゃいますか?」

 走って来たのか、髪が乱れているおかっぱの子がドアの前にいた。

「はい、いますけど」

 私は一人でご飯を食べていたので、手を挙げて名乗り出た。

「……詩を知ってますよね」