木漏れ日の中の光

 バス停には女子学生二人組と女性がいた。

 女子学生二人組はテストが近いのか、テキストを見ながら真剣に話をしていた。  

 女性はただスマホを弄りながら、バスを待っていた。

 中学生の私からしたら、みんな大人に見えた。

 眩しくて、何もない私には推しの存在が私の光だった。

 自分自身の想いはバスがくると、少し消えた。

 でも、まだ私が取り残されている感覚に陥った。

 バスに乗り込んだ。

 でこぼこの坂がある度、ガタゴトと座っている席が揺らぐ。  

 少し身体が揺れながら、私は目的地の停留所まで目を瞑った。

「……木義用駅前。木義用駅前」

 なにか物音がすると思い、瞼を開けると、乗っている全員が大体降りていた。

 え? ここどこ? 

 窓の外に視線を移すと、一匹の猫がいた。

 あ、ここだ。降りるところ。

 木義用駅は、駅前にぽっちゃりな一匹の猫がいると人気なスポットになっている。

「……降ります!」