木漏れ日の中の光

「うん、お兄ちゃんのアイドルしてるところ好き」

 私は満面の笑みを浮かべて、お兄ちゃんに言う。

 その姿を見たお兄ちゃんは立ち上がり、私を力強く抱きしめていた。

「翔月はいい子だな。なんでこんなに可愛いんだよ。俺の妹は」

 お兄ちゃんは私を思う存分、ギュッと身体がつぶれるくらい力が強かった。

「まぁ、私の娘だからね」

 お母さんがそう言ったとき、私は「いだい」と痛みを訴えた。

 私の声に気づき、すぐにお兄ちゃんが「ゴメン、ゴメン」と謝り、すぐ身体を離した。

「本当に可愛いな」

 私の頭を優しく撫でて、お兄ちゃんは柔らかく微笑んだ。

「あ、ほら。翔月、ご飯にしよう。お兄ちゃんもまだ食べてるでしょ」

 お母さんは手を洗い、私の分もお皿によそってから、席についた。

「はい、改めて、いただきます」

 三人でいただきますと手を揃えて、食べ進めた。

 お兄ちゃんは仕事の時間が迫っているため、食べ終わったら急いで支度をし始めた。

 その時の私はまだ小学生で、お兄ちゃんのアイドル姿が好きだった。

 でも、中学校に入ってから、自分でチケットを取るようになった。