木漏れ日の中の光

 翔月がいるからだ。

 私にとっては進歩ではあるが、まだまだだと思う。

 はしゃいでいる翔月を私は腕を組んで見つめた。

 人に依存する危うさがあるのに、芯の強さがある。

 好きなものには全力で楽しんでいる一方、私の言葉で泣いている翔月もいる。

 翔月も私と同じく、なにかと闘っている。

 まだそれがなにか分からないけど、ただ何かに耐えていることだけは分かっている。

「翔月!」

 私はパンダの乗り物に乗っている翔月に手を振る。

 身体を揺らしながら、翔月は手を振り返して、うーん? と首を傾げて言った。

「翔月」

「だから、なに?」

 翔月は少し強めな口調で私に言う。

「なんでもない」

 私は微笑んで、ただ手を振っていた。

 この楽しい空間にいられることは、私にとって貴重だ。

 この時の私は、翔月のことをまだ知らなかった。

 翔月は私と同じように、なにかに悩んでいた。