木漏れ日の中の光

 人は人なんだよね。

 志津香ちゃんだって、そうなんだよ。

 でも……

「詩はさ、人の想いに敏感なんだよ。もっと自分を欲張っていいんだよ」

 私の考えに感づいた翔月は目を細めて、私の顔色を窺いつつも言葉に出した。

「欲張る?」

「そう、周りの声や表情を見すぎてる。もっと自分がこうしたいって思いを出していいってこと。まぁ、人のこといえないんだけどね、私も……」

 翔月はなにかを思い出すかのように少し下を向いて言った。

 後半は翔月の声が聞こえなくて、「え?」と聞き返した。

「なんでもない」

 翔月がそう言ったあと、すぐにドリンクがきて、昼食を堪能した。

「……美味しい」

 私は思わず、思っていたことをポロリと口にしていた。

「うん、美味しい。美味しいね」

 翔月は首で頷きながら、味を噛みしめていた。

「そうだね。このパスタの麺、細くてめっちゃ美味しい。やっぱり人気あるのは分かる」  
 
 私は頬張りながら答えると、翔月は笑みを浮かべていた。

「なに?」

 翔月は仏頂面で私に聞き返す。

「……いや、本当に美味しそうに食べるなと思ってさ」