木漏れ日の中の光

 翔月は自分の服の袖を掴み、そうかな? と首を傾げながら自分の服を見た。

「…うん」

「だったら、詩もじゃない? 不審者だよ」

 確かに、私も黒シャツを着ている。

 ブルージーンズや緑色の小さめな鞄を持って色合いはあるが、黒を着ていると、私も犯人みたいだ。

「…そうだね」

 私も自分の服の袖を掴んで、少し微笑んだ。

「ねぇ? あ、ちょっと並ぶ人増えてきた。急いで並ぼう」

 翔月は私の手首を掴んで、ニコリと口角を上げてから並ぶ列を見た。

「…うん」

 私は翔月に言われるがままに、引き寄せられるまま列に並んだ。

 待つこと、一時間以上経った頃だった。

「やっと入れた! よかったね、詩」

 翔月は嬉しそうに両手を上げて万歳をしていた。

 騒がしい声に店内にいるお客は私たちに視線を向けていた。

 私は思わず、その視線から目を逸らした。

「…う、うん」

 少し俯きながらも、店員に誘導されて二人席に座った。

「うわぁー、すごいね」

 椅子の下に鞄を置いて、店内を見渡した。

 店内は昭和レトロな趣で、店内に飾られているレコードのジャケットや音楽の雑誌や絵画があった。