木漏れ日の中の光

 私は母さんの背を見てから、外に出た。

 近くにあるバス停からバスに乗って、駅から市内へと行く。

 地下鉄に乗り、空いている席に座る。

 休日でも、それほど混んでいなく、見渡すと家族連れや学生があちらこちらに散らばっていた。

 笑みを浮かべながら友達と話をして頷いていたり、とても楽しそうにしていた。

 大学生かな。

 こんな風に、笑顔でいられる日がくるのだろうか。

 私は座り込み、ただ羨ましく見つめていた。

 市内の駅に着き、少し歩いたところに待ち合わせ場所である人気のカフェがあった。

 ほんと、人気なんだな。

 私は感心をして、カフェの前で佇んでいた。

 カフェの前には女性やカップルが多かった。

 人が途切れることなく、長い列ができていた。

 これは一時間以上待たされそうだなと思っていると、後ろから肩を叩かれた。

 振り向くと、翔月がいた。

「翔月」

「……元気?」

 相変わらず、翔月は黒マスクをして、黒のシャツを着ていた。

 私は思わず、翔月に言った。

「…犯人みたい」

 ぽつりと呟いたら、翔月ははぁ? という顔をしていた。

「…そうか?」