近くにいた母親は「危ないから! 待って!」と心配そうに駆け寄って、子どもに歩み寄っていた。
窓から見える景色をボッーと見つめてから、私は一階に降りた。
「……おはよう」
私は寝間着で降りて、キッチンにいる母さんに声を掛けた。
「……おはよう」
「……なに、まだ寝てたの。もう、十一時よ。ご飯、食べるの?」
「……食べる」
「じゃあ、今用意するから。はぁ」
母さんはふかしたジャガイモの皮を剥がしている途中だった。
ポテトサラダでも作るのか、キッチンの周辺にはきゅうりとにんじんが無造作に置いてあった。
少しため息をついてから、私の朝食を用意していたのか、皿にラップがかかっていた。
目だけで母さんの動きを追いつつ、電子レンジに皿を入れた。
「……うん」
私は寝ぼけながら椅子に座り、ご飯を待っていた。
「はい、これ。朝食用だけど、食べれるでしょ?」
母さんは仏頂面でテーブルに乱暴に置き、舌打ちをした。
いつものこと。
トレーには、ごはん・味噌汁・ハムエッグ・ヨーグルトが置かれていた。
「……ありがとう」



