木漏れ日の中の光

 オンラインでの授業は試行錯誤で行いながらも、長くは続かなかった。

 三ヵ月経った頃、教室での授業が行われた。

 学校に行くこと自体が面倒で、行く勇気がもてなかった。

 でも、化粧台の前に座り、自分の顔を見る。

 メイクは必ずして、フルメイクで挑もうとしたが、足がすくんで動けなかった。

 近くにあったマスクをつけると、心が電子レンジで温められたように、気持ちが軽くなった。

「よし!」

 家から外に足を踏み出して、学校へ行った。

 学校に着くと、久しぶりのクラスメイト達がいた。

 後ろの方では、陽キャの男女がいて、コロナにかかるかもしれない怖さはないのか、マスクなしでギャハハと騒いでいた。

 他のクラスメイトは約八割マスクをしていた。

 この時期はマスクをしないと、見えぬ病にかかることへの恐怖と人と話したいのに話せないもどかしさがあった。

 コロナ時期が終息してきたころ、マスクをしている割合は二割となった。

「…もうさ、マスクとかしなくていいよね?」

 陽キャの女子クラスメイト一人がロッカーの上に座り込み、足をぶらぶらとさせていた。

「だよね。もう、かからないでしょ」