木漏れ日の中の光

 急に鈴子は膝に鞄を置き、隣にいる私に声をかけてきた。

 突然、鈴子は私の様子を確認してきた。

 どうしたんだ。いつも、そんなこと聞かないのに。

「…いや、別に普通だよ。なんで?」

「なんで? って。いつもなら、私の話、うんうんとうなずいてさ、聞いてくれるけど。今日、ちょっと違ったから、変だなって思って」

 そっか、鈴子から見た私は人の話を聞いて、受け止めてくれる人なんだ。

「…そんなことないよ。ちゃんと聞いてたよ。鈴子の話はちゃんと聞いてるから。安心して」

 私は鈴子の肩をポンと優しく叩いて、口角を上げた。

「そっか。じゃあ、私の気のせいだね。それよりさ、STELLAが……」

 鈴子はまたSTELLAの話をし始めた。

 スマホをまたしまい込み、私は思った。

 人は誰かに聞いてほしい。

 自分の思いを誰かに聞いてもらって、分かってほしい。

 だから、きちんと私を見てほしい。

 みんな、そんな気持ちを持っている。

 それは独りよがりじゃないのか。

 私の気持ちは宙に浮いているかのように、誰かが拾い上げてくれるのを待っているしかないのか。