木漏れ日の中の光

「……ここじゃ、二人だけでゆっくり話せないから。ねぇ?」

 水篠さんは笑いながら、どこかスッキリした顔つきに見えた。

 マスクしているから目元だけしか分からないけど。

 どこに連れて行かれるのか、内心ヒヤヒヤしていた。

 体感的には十五分くらいだったと思う。

 着いた場所は、水篠さんのアパートだった。

「ここは……」

 私は口にすると、水篠さんは鞄から鍵を取り出した。

「ここは私の家。上がって」

 鍵でドアを開けてから、水篠さんは「どうぞ」と私を招き入れた。

「お邪魔します」

 私は玄関先で靴を脱いで揃えてから、リビングへと向かった。

「ゴメンね。狭くて」

 水篠さんの部屋はシンプルで物もキレイに揃えられていて、壁紙もモノトーンで統一されている。

 なんか、水篠さんらしい。

「なんもないけど、そこ座って。飲み物用意するから」

「いいよ、そんな長居しないし」

 私は左右に首を振ると、水篠さんは私をじっと見て言う。

「私だけ? もっと話したいって思うのは」

 私の傍にそっと近づき、水篠さんは静かに訴えてきた。

「……私も話したい」

 下を向いていた私は水篠さんが私の頭を撫でた。